幕張

葬儀での幕には、葬儀があることを告知することと、式場を作り上げるという目的があり、さらに室内の不都合な物などを隠すことに使用されます。

伝統的に、葬儀の告知(家の外部)には鯨幕が使用され、式場を作る(式場内周囲)には白幕が用いられています。但し、室内で鯨幕を使用する例も多く見られます。また、鯨幕は黒白が一般的でしたが、近年では地方により青白も見受けられるようになっています。

幕を張る位置については、画鋲の使用もあり、事前に遺族に確認をとる必要があります。近年の建物および建材によっては、画鋲がきかないことも多く、木材などによる下地作りから始める場合もあります。打ち合わせの段階で設営作業見取り図を準備しておくと、必要な材料の手配までスムーズに進みます。

〇鯨幕

一般に面積があり、重いため、しっかりと留める必要があります。張った後に、平行、直角に張られているか、縦縞が垂直になっているか点検します。

〇白幕

式場となる部屋の全面に張りめぐらす場合と、祭壇の周囲を張りめぐらす場合があります。式場を他の空間と区別して儀礼を行うにふさわしい場所として荘厳(お飾り)する一環として行われます。

具体的には次のことに注意します。

1. 幕の上部、下部が平行に張られること

2. 弛み緩み、引っ張りすぎがなく張られること

3. 角に隙間ができないようにすること

4. 継ぎ目には充分な重ね代をとること

5. ひだをとる場合は間隔を揃えること

6. ひだが左右で揃っていること

7. 画鋲が外から見えないこと

8. 画鋲が外れないようにすること

〇水引幕

祭壇の前部の中央にあたる位置に水引幕を張ります。水引幕には家紋を入れることもよく行われます。現在では幕も装飾性と個性化が進み、ひだ幕、ぼかし染め幕などが使用されています。また材質の違いでは、レース、金蘭、沙(しゃ)などを使った幕もあります。

 

式場としてふさわしい空間を作るための工夫ですから、設営する葬祭業者の独りよがりではなく、個々の葬儀空間としてふさわしいものになっているか、全体との調和が図られているか、などの点に常に注意します。

 

幕は基本として真ん中から左右に張り進めます。幕には縦ひだ張りと横ひだ張りがあります。これに対して、平面的に張るものを「平幕」と呼びます。横ひだ張りでは、平幕の約3倍の量の幕が必要です。縦ひだ張りは、横ひだ張りよりさらに立体的な仕上がりとなり、装飾性が強調されますが、時間も幕の量もより多く必要です。縦ひだ張りは、円筒、二重円筒、半円筒などが組み合わされ水引幕の代わりにされます。横ひだ張りは、祭壇の背幕や脇幕として使用される例が多いようです。

上尾市 葬儀
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