遺体の海外移送

近年、海外から日本に来る観光客、就労者、留学生は増加する傾向にあります。これにより、外国人が病気や事故により、日本で亡くなるケースも増えています。外国人の葬儀や遺体の取り扱いについては、それぞれの国で風習や規定が異なりますので、注意する必要があります。

まず、遺体が国内にいるときは、遺族の意思を確認すると共に、移送先の国の規定について大使館または領事館に確認の上、取り扱いを決める必要があります。遺族が日本にいないときは、大使館などと連絡を取り、海外在住の遺族の意思の確認が必要になります。

日本では遺体を火葬処理することが一般的ですが、国際的には土葬が主流です。中には火葬を認めていない国もあります。逆に、ネパールのように遺体での移送は認めず、火葬処理して遺骨で移送することを条件とする国もあります。

遺体のままで海外に移送するときは、エンバーミング(遺体衛生保全のための消毒・防腐処理)を条件としている国が多いため、それを施したうえで移送します。(遺族の依頼書が必要)また、エンバーミングを施すときには、ドライアイスは用いず、冷蔵庫による保管もしくは速やかな(原則48時間以内)処理依頼が望まれます。

 

〇海外移送のための必要書類

国により規定が異なりますが、一般に次の書類が必要になります。

1.本人のパスポート

2.死亡診断書または死体検案書

3.火葬・埋葬許可書または記載事項証明書

4.エンバーミング証明書またはエンバーマー宣誓供述書

5.非感染症証明書

6.納棺証明書

 

〇費用

葬儀、遺体処理、海外移送にかかる費用は、国内に負担する人がいればその人に請求し、海外の遺族が負担する場合にはそこに請求します。(受け入れ先の葬儀社を請求先とすることもあります。)一般に費用は高額となり、トラブルも予想されますので、請求先を事前に確認するか、移送前に料金を受領しておく必要があります。

費用には次のものが考えられます。

1.国内で葬儀した場合にはそれに要した費用

2.遺体をエンバーミング施設に搬送した霊柩車または航空機費用

3.エンバーミングの処理費用

4.書類作成費用

5.遺体保管費用

6.手続きを他に依頼する場合には、その代行費用

7、エンバーミング処置済み遺体の空港への搬送費用

8.棺、空輸ケースおよび納棺、梱包費用

9.空港から本国までの航空運賃

10.その他

国内の空港から本国までの航空貨物運賃は航空貨物運送業者が算定するものですが、1㎏あたりの運賃がわかれば、

運賃=(遺体体重+棺重量+空輸ケース重量)×1㎏あたりの運賃

で、実際に請求される運賃とほぼ近似する値が求められます。遺体処理を民間のエンバーミング施設に依頼するときは、各費用の発生元は、1と2が最初の取り扱い葬祭業者、3~9までは民間エンバーミング施設となります。

 

〇棺と空輸ケース

遺体を納める棺、空輸ケースは、送還先の国で規定されていることがあります。

棺の規定がないときは、亜鉛で裏張りした木製の空輸ケースに棺を入れることを規定している国が多く、(メタル製)密封式棺を規定している場合はエアートレイ使用を規定している国が多いようです。

イスラエルでは、プラスティック製のバックに遺体を収納し、亜鉛張り木製輸送ケースに入れ、50ポンドのドライアイスを入れる、と細かく規定しています。どれを使用するかによって金額も重量も異なります。

上尾市 葬儀
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