社葬の知識

社葬(団体葬)は、企業(団体)が葬儀費用を負担するものですから、どの範囲を負担するか、そのケースについて役員会で取扱規定を決めておき、葬儀の都度これを役員会で決定し議事録に残します。

一般的には会社への貢献度により次のような規定が作られています。

1.死亡時より社葬終了時までの費用を負担する。(但し、戒名を対象とする布施を除く)

〔例〕会長・社長(退職後5年以内含む)、専務・常務(現職)

2.社葬当日の費用を負担する。(但し、布施など宗教儀礼に関する費用を除く)

〔例〕現職の役員、退職後3年以内の専務・常務、退職後8年以内の会長・社長

3.個人葬の費用のうち通夜接待費、火葬費、布施など宗教儀礼に関する費用を除いたものを負担する。

〔例〕功労のある社員で役員会が認めた者

※1.のケースで一切の費用を会社が負担するとあっても、一般的に死亡時の病院への支払い、授戒(戒名)に対するお布施、火葬費用は遺族の負担とするほうがよいでしょう。(戒名はあくまで個人に与えられるものですから、これに対するお布施は個人負担が妥当だとされています。)

 

〇お布施と領収書

社葬における宗教者への支出を企業の負担とする場合、企業にとっては領収書がほしいところですが、「お布施」は読経や葬儀執行への対価ではないので、お布施への領収書は出ないものとの理解があります。しかし、税法上は宗教法人の入金になるものですから、要請すれば領収書を発行してくれる寺院もあります。

 

〇社葬での香典の扱い

社葬は本来その費用を企業が負担するということですから、社葬で香典を受け取る場合には企業ではなく、喪家が受け取ります。香典は故人への弔意の表明という意味ですから、社葬であっても遺族が受け取るのが本来です。これに対するお礼は遺族の負担で行います。

死亡直後の個人葬では遺族が香典を受け取り、その後に行われる社葬では香典を辞退するという形態も見られますが、「社葬だから香典を辞退する」と決まっているわけではありません。会葬者が故人への弔意を表明したいとするのは自然なことですので、会計上の処理を明確にすれば問題ありません。

 

〇社葬での供花の扱い

近年、供花としては生花が多く用いられています。花環(関西では樒)は、地方では使用されていますが、全国的には場所的制約もあって減少する傾向にあります。社葬の場合には香典同様に辞退する傾向も見られますが、供花は現金ではないので入金上の問題は生じません。辞退するのは、並べ順で問題が生じかねないことや、社葬には会社が責任をもつという姿勢の現れからでしょう。

供花を受け付ける場合、その名札は芳名板に一括表示する方法が増える傾向にあります。最近では生花祭壇が増えたことから、名札付きでは祭壇全体のデザインを壊すおそれがあるという理由もあって芳名板方式が好まれるようです。並べ順で問題が生じないようにと、一括アイウエオ順に供花者名を掲示する方法がとられます。また名札付きの場合でも、正面の祭壇両側は避けて、式場の側面や入口付近に配置することが多くなってきています。

 

〇社葬の場合の社員の服装

社葬(団体葬)における当該企業(団体)の役員、社員の服装は、一般には葬儀委員長はモーニング、その他は略礼装(黒)となります。案内係などは役を示す腕章などを巻いて、一般の会葬者と一見して区別できるようにするのが望ましいでしょう。「お別れ会」方式の場合には、平服が一般的です。

 

〇他の会社の社葬に参列するときの服装

略礼服(黒)が一般的ですが、会葬者の側は遺族側と違って喪に服しているわけではないので、平服でもかまいません。喪服の用意がないからと略式に喪章をつける場合がありますが、本来は遺族側がつけるものですから参列する側は避けるのが賢明です。

 

〇参列者と一般会葬者の識別方法

参列者(葬儀式に式場に着席して参加する人)と一般会葬者の識別は、受付に参列者を識別できる当該企業の幹部を配しておきます。準備期間がある場合には、葬儀に参列していただく方には事前にカードをお渡しして、受付で指示していただくようにすると識別がスムーズです。また、受付には参列者名簿を供えておきます。受付を「葬儀式参列者受付」と「告別式会葬者受付」とに分けておく方法もあります。

 

〇社葬の葬儀委員長

社葬における葬儀委員長とは、社葬の代表責任者を表し、施主の役割をすると考えるのが最も妥当と思われます。一般に、現役の社長が亡くなった場合には後継する役員(専務が後継社長と決まっていればその専務)が務めます。中小企業などでは会長が亡くなった場合、その息子が現役社長というケースがあります。この場合には息子である社長を喪主、専務など他の役員から選んだ1名を葬儀委員長とするのが基本です。

 

〇社葬の組織編成

①葬儀委員

一般に役員がなり社葬の方針を定めます。葬儀当日は立礼(出口などで会葬者へのお礼をすること)を務めます。

②実行委員会(事務局)

葬儀委員の定める方針に従い、企画を立て準備の中枢となると共に、葬儀当日は司令部の役割を担います。コンセンサスを得やすいように人数はあまり多くなく5名前後、実行力のある中堅幹部を中心に組織します。

③広報係

連絡・通知文書、死亡広告の作成、プログラムやパンフレットの作成、マスコミ対応を行います。

④記録係

文書による記録のほか、写真やビデオによる記録を担当します。

⑤進行係

進行手順を管理します。

⑥受付係

受付業務を行います。来賓の識別などができるように幹部も配するとよいでしょう。

⑦案内係

式場内外の案内をします。

⑧接待係

来賓、親族、僧侶(宗教者)の接待を担当します。

⑨携帯品係

携帯品の一時預かりをします。

⑩式典係

献花などの式典の補助を行います。

⑪駐車・配車係

駐車場や配車の管理を行います。

⑫会計係

調達品等の会計その他を行います。

このほか、会葬後に会葬御礼品(粗供養)を渡すのであれば会葬返礼品係など、必要に応じて編成する必要があります。広報係と記録係を兼ねることもあるでしょう。このような組織編成については、非常時における全社的編成ですから、事前にマニュアル化しておくようアドバイスしておきたいものです。

〇社葬の日程の組み方

死後直後に行うケースと、日をおいて行うケースとがあります。日をおいて行うケースでは、死後直後にまず個人葬として行い、2度目の葬儀として社葬を行うことが多いようです。こちらは「社葬」とは言うものの、その実態は「告別式」あるいは「追悼式」になりますので、1ヶ月後の月命日、あるいは三十五日や四十九日に合わせて行うのも一つの考えです。近親者だけで火葬を済ませるいわゆる密葬方式をとれば、一応の準備・連絡がとれる1~2週間後あたりに骨葬形式での葬儀を設定できます。また、遺体をエンバーミング(遺体衛生保全処置)して防腐処置を施せば、遺体のままでも2週間程度の余裕が生まれます。

連絡については予め連絡先をリストアップしておくことが望ましいのですが、全てにいきわたらないこともあり、新聞の死亡記事や死亡広告の利用も考えられます。

〇社葬の宗教儀式

社葬では宗教儀礼の形をとるか否かは、本人の信仰した宗教に則り葬儀を営むか、公的なものから宗教によらないで営むか、という考え方の問題になります。社葬が1回目の葬儀として営まれるか、2回目かということも判断の要素になりますが、1回目であれば、死者本人の信仰に基づいて営まれるのが正当で、仮に故人が神道の信者であれば神葬祭になります。あくまで故人を弔うことが目的ですから、故人の宗旨は尊重したいものです。一方、2回目であれば、宗教儀礼を行わない、特定の宗教によらない方式も考えられます。これは会葬者を中心に据え、会葬者の信仰は多種多様であるのでこれを尊重するという考えからのことでしょう。

〇葬儀式と告別式

社葬では葬儀式と告別式を分けなければいけないというものではありません。しかし、会場が狭い場合には、葬儀式の部分と告別式の部分とを分けないと現実には難しいでしょう。また、宗教儀式としてきちんと葬儀式を営むのであれば分離するのが適当です。

〇焼香か献花か

告別の方式も、焼香か献花かどちらが適当ということではありません。全体を宗教儀式として行うのであれば、それぞれの宗教宗派に則ったお別れの方式をとるのが自然でしょう。キリスト教のカトリックでも焼香を献花と共に認めていることからわかるように、焼香=仏教ではありません。会葬者の数が読めないときには、献花よりも焼香のほうが合理的ではあります。

〇社葬のコンセプト

社葬は会社の責任で行う葬儀ですから、その姿勢が表れるところとなります。故人を会社としてどのように遇するかを外部に表すのですから、その姿勢をまず会社としてはっきりさせる必要があります。

❶生前に故人がお世話になったことへの感謝の表明

企業の人間として故人が、生前にさまざまな方にさまざまな形でお世話になったわけ

ですから、社葬という形で企業としてお世話になった方へのお礼をするということです。

❷故人の追悼

また、企業として、故人の会社への貢献に感謝するということです。故人の思い出や業

績を偲びます。

❸新しい関係づけ

「故人が亡き後も、会社をよろしくお願いします」と参列者、会葬者の方々にお願いすることです。

この3点を基本に、会社らしさや故人の人となりが現れる形で行うのが望ましい社葬のあり方であると思います。

〇遺族への配慮

社葬でトラブルが起こる可能性があるのは、遺族との関係においてです。あくまで社葬だからと遺族を無視して事を進めると、心理的な確執が生じる可能性があります。主体は会社にあるものの、遺族の意向も確かめて、あるいは決まったことをまめに報告して、けっして遺族を疎外しないよう注意する必要があります。

〇トップの了承

社葬の実際の準備や運営は実行委員会を中心に進めることになりますが、最初の方針決定や準備途中で重要なことは、会社のトップの方針を確認しながら進める必要があります。

社葬はあくまで会社の行事ですので、会社のトップの関心は当然のことながら大きなものがあります。担当者がよかれと思って独断で進めるのは危険です。祭壇のデザインはもとより、弔辞をお願いする人、指名焼香する場合にはその順番に至るまで、企画の都度にトップの了承を得る必要があります。

葬祭業者にすれば、打合せは実行委員会メンバーと行うケースがほとんどです。しかし、そこが最終決定機関でないことを頭に入れ、企画書の形にして、常に後で当該企業が社内で検討できる形にして提出しておくことが必要です。

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社葬の位置づけ

〇社葬(団体葬)とは

「社葬」「団体葬」とは規模の概念ではなく、運営の責任を負うのが企業(団体)であればそれが「社葬(団体葬)」です。たとえ小規模の葬儀であっても企業が葬儀費用を負担して行う場合は社葬となります。つまり、「個人葬」と「社葬」の区別は、費用負担および運営の主体が個人(遺族)であれば個人葬で、それが会社(団体)であれば社葬(団体葬)となります。社葬には大型の葬儀が多く、準備期間が必要ですから、死亡直後には遺族中心の個人葬を営み、2~4週間後に改めて社葬を行うことがあります。この場合、亡くなった直後の葬儀の費用を企業が負担し、実質は社葬でありながら、名目上は遺族が出す個人葬とすることもあります。また、中小企業のオーナーが亡くなった場合には、費用を遺族が負担し、運営は企業が責任をもつ「社葬」が行われることがあります。これは、葬儀費用が相続財産から控除されるので、費用は会社ではなく遺族が負担するほうが有利という判断から行われるもので、こういった名目的な社葬もあります。

2000年代になって特に増えてきたのが「合同葬」と「お別れ会」方式の社葬です。一般に「合同葬」方式は死亡後1週間程度以内に個人葬と社葬とが合同で行われ、「お別れ会」方式は個人葬を済ませた後に別個に行われる傾向にあります。企業(団体)が運営および費用の負担を行うのであれば、名称は変化しても社葬(団体葬)です。

〇「喪主」と「施主」

「喪主」は祭祀を執り行う者、または祭祀権の承継者のことで、遺族の代表者をさします。これに対し「施主」は「布施する主」を意味した言葉で、葬儀費用を負担し、葬儀を運営する責任者のことです。

社葬では企業が費用を負担し、運営の責任をもつのですから、施主は企業ということになります。個人葬の場合には一般的に喪主=施主ですが、社葬の場合には異なります。

〇「密葬」と「本葬」

本来「密葬」は近親者だけで葬儀を行い、広く告知や案内を行わない葬儀のことです。ですから、密葬には葬儀式はあっても告別式はありません。

社会的影響力のある人が亡くなった場合には準備や告知の必要から、死亡直後には近親者だけで密葬を行い、後日に告知や案内をして葬儀を行うことがありますが、この葬儀を「本葬」と言います。しかし、実際には「密葬」と言いながらも告知することがあり、この場合に「密葬」と呼ぶことは本来の意味からは適当ではありません。「個人葬」~「社葬(団体葬)」としたほうが誤解が少ないように思います。

〇「合同葬」とは

葬儀費用および運営の負担が複数の企業または団体によって行われる葬儀が「合同葬」です。例えば故人が○○会社の社長であり、かつ△△協会の会長であったとします。○○会社と△△協会が共に葬儀費用と運営の負担をして行う葬儀は「合同葬」になり、「○○会社と△△協会の合同葬」と呼びます。

近年特に増えてきた形式に遺族と会社の合同葬があります。「合同葬」は遺族(個人)のなす葬儀と企業(団体)が行う葬儀とを一緒に行うケースです。この場合、その費用と運営の責任が企業(団体)にあれば実質は社葬(団体葬)ということができます。「○○家、○○会社合同葬」と表示されます。

〇葬儀全体の中での社葬の位置づけ

死亡直後の個人葬(密葬)と区別して本葬として行う社葬(または最近流行の「お別れ会」)

は、まさに会社の行事として行うもので、「社会的な死の確認儀礼(告別式)」を独立させたものと理解することができます。僧侶による引導などの宗教儀礼はすでに個人葬における葬儀式でなされているのが普通ですから、本来は社葬全体が告別式であると考えるのが合理的です。こうした意味からいえば社葬を「お別れ会」という名称で行うのはおかしいことではありません。(「お別れ会」は社葬に限った概念ではなく、葬儀式と告別式を別個運営する場合のことです。無宗教というよりは宗教儀礼を伴わない形態の告別機能に重点を置いたものと言うことができます。)

〇社葬(団体葬)の一般的な進行

※個人葬がすでに営まれていることを前提にします。

❶遺骨の出迎え

遺族が式場に遺骨を抱いて入場するのを社員が出迎えます。

❷参列者入場

参列者を式場に案内します。

❸式典

一般に「葬儀式」と呼ばれるものです。法要や式典が行われます。

❹告別式

一般会葬者による焼香(献花)が行われます。

❺社員への挨拶

運営を手伝ってくれた社員へ葬儀委員長や遺族代表から挨拶が行われます。

❻遺骨退場

遺族に抱かれた遺骨が式場から退出するのを社員で見送ります。

〇「お別れ会」方式

1.宗教儀礼を伴わない。

2.形式ばらない自由な運営。

3.故人との別れ、遺族の悲しみへの共感を主体とする。

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本当にありがとうございました。 小川さん、いい方にお願い出来ラッキーでした。

御挨拶状まで最後まで丁寧にして下さる会社ですね。
本当にありがとうございました。
小川さん、いい方にお願い出来ラッキーでした。

アンケートにお答え頂きまして、ありがとうございました。

料理や返礼品、お寺様に至るまで、細かくアンケートにお答え頂きましてありがとうございました。

また、担当の小川にも高評価を頂きありがとうございます。

アフターフォローについて、本位牌を作る時間が直前になってしまったということで、なるべく先々を予測したアフターのご説明も心掛けていきたいと思います。

ご親戚の皆様にも良かったというお言葉があったということなので、今後も関わる全ての方々が良かったと思って頂けるサービスを考えていきます。

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グリーフワーク

〇グリーフワークとは

「グリーフワーク」は葬儀の機能として近年注目されているものです。愛する家族の一員を喪った家族は、悲しみに襲われます。これは特別なことでも病気でもなく、自然なことです。この悲しみは悲しむことにより自然に治癒されていきます。この遺族の悲しみの営みを「グリーフワーク」と呼びます。

グリーフワークは直訳すると「悲しむ作業」です。グリーフは英語で、通常の悲しみとは別の、特に死別などで引き起こされる深い悲しみ、非嘆を表す言葉です。

葬儀は、遺族の心の深い悲しみを思いやり、グリーフワークに役立つものとなることが大切です。このためには死別によって引き起こされる悲しみとはどんなものかを知る必要があります。

〇死別の非嘆の様々な局面

亡くなる人と深い愛情関係に結ばれていた家族、あるいは、突然の死に出会った家族が、死と対面してたどる心理的プロセスは次のように理解されます。

※以下は、E・キューブラー・ロス『死ぬ瞬間』により、死を告知された末期患者の心理プロセスの骨格を参考にしながら、野田正彰『喪の途上にて』、A・デーケン『死とどう向き合うか』などを参照にしてまとめたものです。

〔第1段階  衝撃〕

ショックを受けて取り乱す人、あるいは、ショックによって現実感覚が一時麻痺状態に陥る人がいます。表面的には平静ですが、内面ではショックを受けており、平静状態と呆然状態が交互に現れる例もあります。

〔第2段階  否認〕

死亡の事実そのものを認めず、きっとどこかに生きていると思いこんでいたり、あるいは、死亡の事実は一応客観的に認識してはいたりするものの、主観的にはまだ生きているという思いが行き来している状態です。

〔第3段階  パニックや怒り〕

自分が制御できなくなりパニック状態に陥ったり、あるいは理不尽で不当な運命に対して激しい怒りが生じたりします。この怒りを制御したり、内にとどめておくと、怒りは反転して自分に向かい、自己破滅に陥ったり、心身の健康を損なったりする危険性があります。

また、周囲の人々や死者に対して敵意の感情を抱いたり、心身の健康を損なったりする危険性があります。

また、周囲の人々や死者に対して敵意の感情を抱いたり、死者に対する自分の過去の行為を悔い、「あんなことしなければよかった」「ああすればよかった」と罪の意識に苛まれたりすることがあります。

〔第4段階  抑鬱と精神的混乱〕

空想の中で死者がまだ生きていると思い込んで、そのように実生活でも振る舞ったり、孤独感に襲われて人間嫌いになったり、気が沈んで引きこもってしまったりします。また、やる気を失い、何をしていいかわからない状態になることがあります。この抑鬱状態はしばしば長く続きます。

〔第5段階  死別の受容〕

つらい現実をみつめ、死の事実を受け入れようとし、ユーモアや笑いを取り戻すことにより、悲しみから立ち上がる状態です。

もちろん、全ての人がこれらの段階をそのまま辿るとは決まっていません。また、言葉で「悲しみ」と表現しても、死別の悲しみの表れ方は多様です。しかもこれは死別に出会った人が陥る自然な心理状態であって、けっして病気ではないということを理解する必要があります。

人の死とは、愛する人にとって心を揺り動かすほどの大変なできごとなのです。

〇悲嘆の処理に失敗する危険

多くの人は葬儀、四十九日、百ヵ日、一周忌という喪のステージ(段階、場面)を踏むにつれて、悲しみの状態を乗り越えて、日常生活に復帰できる状態になります。かつての喪のステージは、死別した遺族の心情に合致したからこそ受け入れられたシステムだったと言えるかもしれません。

しかし、全ての人がこうした辛い悲しみの過程(=グリーフプロセス)を無事通過できるとは、限りません。悲しみを無理に抑制することにより、心身に異常を来して心身症に陥ったり、いつまでも悲しみの状態にとどまったり、あるいは自己破壊から自殺衝動に走ったりする危険性があります。

その徴候は、悲しみ、怒り、敵意を表現しなかったり、異常な科目状態に陥ったり、重篤な睡眠障害に陥ったり、自尊心が失われたり、罪意識をもつ対象が死者以外のものにまで広がったりすることに現れます。こうした状態に陥った場合、精神科医などの専門家の診療を受ける必要があります。

〇死別の非嘆のケア(グリーフケア)

死別によって強い悲嘆に陥っている人へのケア(=グリーフケア)の仕方にマニュアルはありません。個別状況の違いが大きいのです。そのことを理解したうえで次の原則を頭に入れておく必要があります。

1.「忘れろ」「がんばれ」「しっかりしろ」は避ける

悲しみにある人に、悲しい事実を忘れることを強いるのは一般にマイナスになります。むしろ悲しい事実をみつめることが大切です。また、「がんばれ」「しっかりしろ」は励ましのつもりでしょうが悲しみにある人にはかえって負担が大きいのです。むしろ悲しみの状態を理解してあげることが必要です。

2.話を聞いてあげる

悲しみの中にある人に大切なのは、説教したり、助言したりすることではありません。同じ目線に立って、その人の想いを静かに聞いてあげることです。しかし、無理して話をさせることは逆効果になることもあります。相手が話したいときに、その人の想いを吐き出させ、怒りに対しても遮るのではなく、その怒りを発散させることが必要です。

3.一人にしない

孤独感が強い、周りの人に敵意を抱く、そんな状態のとき大切なことは、気をつけて側にいてあげることです。監視するのではなく、その人の側に静かに寄り添ってあげることが必要です。

4.悲しみを避けない

子どもを交通事故で亡くした親にかわいそうだからと傷ついた子どもに会わせない、あるいは残酷すぎるからと火葬場に行かせない、などというのは周りの配慮から出る行動ですが、時折、これが逆効果になり、遺族の死の現実をなかなか受け入れられない結果になることがあります。本人が望むのであれば遮らず、辛い現実であっても対面させることが大切です。

親を亡くした子どもにも「長い旅に出た」「お星さまになった」と現実をあいまいにして説明するのではなく、子どもが真実を知ることを望むなら「死亡した事実」をきちんと説明すべきです。親を喪った子どもは、死の悲しみを論理的に表現できないことがあります。しかし、感情としては理解しており、不安・悲しみが行動などにさまざまな形で現れ、情緒が不安定になったり、暴力的になったり、落ち着きを失ったりします。注意して見守る必要があり、悲しみを表現させる努力が必要です。

5.自分の悲しみの体験を分かち合う

ケアする人が家族の死に出合った体験をもっているのであれば、自分の体験した悲しみを思い起こし、その気持ちを大切にして相手に接することで、しばしば共感し合うことができます。また、そうした体験のない人も自分の場合のことを想像して、その立場で相手に接するとよいでしょう。

6.事務的煩雑さの負担をかけない

死後の事務的な処理が煩雑で、負担になるようでしたら、周囲の人が代行して、その人の気持ちの負担を軽減してあげることは大切なことです。しかし、もしその人が、それをすることを心から望むならば、代行を申し出ることがあっても、無理やりその仕事から引き離すことはマイナスになることがあります。

7.笑いや休息は不謹慎ではない

悲しみにある人が通夜や葬儀の場で他人の冗談に笑っても、疲れて休息をとっても「不謹慎である」と非難してはなりません。本人が自然に行うことであれば、悲しみというストレスには、笑い、ユーモア、休息は必要なことである、と理解すべきです。

8.健康管理に気をつける

遺族は不眠に陥ったり、しばしば健康を害しやすくなったりします。健康に注意することと、適切な運動が必要となります。

〇グリーフワークの今日的状況

家族分散や核家族化が進み、同じ家族であっても同じ程度の悲しみを体験するとは限りません。ある人々は死を納得し、それほどの悲しみも感じない一方で、少数の特定の家族だけが深い悲しみにおちいることがよくあります。誰が悲しみを抱えているか、よく注意する必要があります。

また、最近は長い介護の末に亡くなる方が増えています。かぞくが医師から早い段階で死の告知を受けている場合、入院中のまだ生きている段階なのに、死別の非嘆が家族を襲うこともあります。

さらに、老人ホーム、老人病院、その他の医療機関に長期入院の末に亡くなったときには、死別の非嘆が家族を襲うのではなく、付き添いの人、看護師など家族以外の人に現れるような事態もあります。そのた、家族よりも親しくしていた友人などに悲嘆現象が生じることもあります。

葬儀の場面においては、家族だけでなく、こうした悲しみを体験している死者と身近な人の心にも配慮する必要があります。

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葬儀の生前準備

〇生前準備とは

葬儀の生前準備のシステムは米国で開始されました。北米では「プレニード」と呼ばれます。葬儀について本人が生前に契約を結んでおくことです。米国では葬儀社の98%がこのシステムを扱っています。日本では1993年秋にリス(LiSS)システムが登場したのが最初です。

生前契約は、次の2段階からなります。

①葬儀の内容を取り決め、

②葬儀の費用の支払い方法を定める

しかし、日本ではその後、契約までは至らない、ゆるい予約を意味するさまざまな生前準備システムが現れ、今日に至っています。

〇生前準備が登場した背景

米国で生前契約(プレニード)が普及した主な理由には、

1.米国は日本と異なり個人社会であり、香典という習慣もなく、葬儀費用は全て遺族の負担となること

2.葬儀によって遺族に経済的負担をかけたくないとする人々が増えたこと

3.葬儀の仕方に自分の意思を生かしたいとする人々が増えたこと

の3つがあげられます。

一方、日本は米国と比較すると共同体社会であると言われてきました。葬儀においても共同体(地域という地縁、企業という社縁、親族という血縁)の力が強く、その運営方法も故人の意思よりはとかく共同体の意思が優先されるものでした。また、費用も「香典」という習慣により賄われる部分が多いのが特徴です。

こうした社会的変化を背景として、米国と同様に「子供に頼れない」「子どもに迷惑をかけたくない」「死後のことにも本人の意思を反映させたい」とする考えをもつ人が、高齢者を中心に増加する傾向にあります。

これらが日本においても生前準備システムが登場し始めた原因と考えられます。

調査によると約3割の人々が生前準備システムに関心があるとされ、実際に契約に至るケースはまだまだ少ないものの、今後のシステムとしてすでにさまざまな生前準備システムが登場しており、注目を集めています。

〇生前予約・契約で注意すること

生前予約・契約は「いつとは定まっていない将来に対する契約」ですので注意することがいくつか存在します。

1.更新についての規定があること

契約内容については、将来において本人の意思が変わることもありますし、料金が変動

する可能性もあります。「5年おきに更新する」などの規定が必要です。また、解約の自

由が保証される必要があります。

2.できるだけ家族の同意を取りつけること

本人の意思だけでは、実際の施行にあたり家族とのトラブルを生じかねません。できるなら約にあたり家族の同意をとりつけることが望ましいところです。

また、家族と意見が対立していても、本人があくまで自らの意思を通すときには、葬儀の生前契約を公正証書にしておく必要もあります。

3.費用の支払いは施行後にすること

契約時に費用の前払いを受けることは望ましくありません。企業の将来は未定ですから将来の保証を安易に行うべきではありません。支払いは将来の施行の終了後に受ける必要があります。

4.支払い原資の確認をすること

契約の対価としては、保険、預貯金、不動産売却などがありますが、保険または預貯金による、目的用途を明らかにした原資の確認が必要です。本人からではなく、家族から支払いを保証する約束を取りつけることも考えられます。

5.契約を明確にすること

特に将来におよぶことである以上、口頭による信頼ではなく、文書による明確な契約が必要です。これは消費者および業者双方にとって必要なことです。もちろん将来保証できないことまでを内容に盛り込むといった責任のない契約はできません。

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顧客獲得システム

〇顧客獲得システムの種類

葬儀業者は、古くは「待ちの商売」と言われ、広告宣伝や営業は行わないものとされていました。戦後、互助会が誕生し、会員募集という形で「営業」が行われるようになりました。それと共に、町内会活動への協力や病院営業といった葬祭業者による営業も細々ながら行われるようになりました。地域の老人会活動との提携もよく行われるところです。

こうした従来の営業に加えて、近年盛んになってきているのが、会員システムと企業・団体契約です。

会員システムは、5千円なり1万円なりの入会金を支払って会員になると、本人または家族で亡くなる方が出た場合、葬祭費の割引を受けられるというシステムが基本です。また、保険(生保、損保、養老など)や銀行などの定期預金と連動した会員システムもあります。

企業・団体契約は、企業あるいは団体と葬儀社が契約するもので、企業・団体の福利厚生の一環として、当該企業・団体の構成員(あるいはOB)およびその家族の葬儀があったとき、割引または標準葬儀を行う契約をするものです。

〇会員システムの注意点

会員システムには、本格的なものでは生前予約から、よりゆるやかな形態のものまで各種ありますが、これを展開する際に注意することは次の点です。消費者契約法が施行され、消費者に対する説明、内容を理解しての同意が今まで以上に大切にされる社会になってきました。

1.誇大広告・宣伝を避けること

会員特典を強調するあまり、誇大広告・宣伝にならないように、正確な広告・宣伝を

行うことに注意する必要があります。

2.得点を明らかにすること

会員特典の内容を明確にしたうえで入会してもらうことが必要です。例えば割引を行

う場合、何の費用のどこまでの範囲を対象にして割引をするのかなどについて、明確な

理解を得たうえで行う必要があります。

3.入会者へ会員の自覚を喚起すること

あいまいな入会条件ですと、会員がはたして入会しているのかどうか忘れてしまうこ

とがあります。会員証の発行や時には会報を発行するなどして、会員であることの自覚をもってもらうような、入会後のフォローも必要です。

4. 特典の変更があるときは告知すること

会員特典の変更は、入会時の契約の変更にあたりますので、告知の徹底を図る必要があ

ります。特に条件が前より悪くなるときには、告知のうえ、再契約する必要が生じます。

5. 預かり金がある場合に保全を万全にすること

共済や役務の保証などで預かり金がある場合には、事業者は将来の保証のため保全を万全にしなければなりません。

なお、会員の解約の自由も明記する必要があります。

〇企業・団体契約の注意点

企業・団体契約の際の注意点を次にきします。

1. 契約書を作成すること

条件を明記して契約書を締結する必要があります。契約は自動更新方式よりも期間を明記したほうがよいでしょう。時間の経過により条件の変更も生じますし、変更手続きを明確にするほうが企業側の自覚も明確になります。

2. 契約条件を明確にし、構成員への定期的な告知をすること

契約先の企業や団体に対し、契約条件、特に葬儀施行にあたっての条件を明確にすると共に、その内容を企業・団体の構成員に告知できるよう契約条件に盛りこむことが大切です。企業・団体契約は、いわば関節契約ですから、こうした契約があることやその条件について構成員が熟知していないと所期の目的が達成できません。社内報への掲載、パンフレットの配布などを定期的に行う必要があります。

3. 施行後に企業・団体へフィードバックをすること

契約に基づいて、構成員の葬儀を施行した場合には、企業・団体の担当部署に報告し、その評価を受けることが大切です。契約どおりの施行がなし得たか、満足を得たかの評価を受けて、今後の施行への参考にすると共に、施工実績を示すことによって、今後の利用を促す効果があります。

4. 不当契約にならないよう注意すること

間接契約ですから、実際に施行するかどうかは当該喪家が決定する自由をもちます。構成員が他の業者へ依頼する権利を損なったり、著しくその選択権を制限したり、著しい過剰サービスによって不当競争になったり、客観的に事実と証明できないような特典を揚げたりしないよう注意する必要があります。

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葬儀と習俗

〇野辺の送り

墓地または火葬場まで列を組み死者を送ることを「野辺の送り」と言います。

「野辺送り」「葬列」「渡御」とも言います。大正・昭和期に告別式が発生するまでは葬送儀礼の中心となっていました。

野辺の送りにはさまざまな様式がありますが、松明、提灯、六道を先頭にして、旗(銘旗)、龍頭、花籠、香炉、四華、膳、位牌、天蓋、柩などと続きます。葬列での役割は死者との関係によって決定されます。「善(縁)の綱」とは柩につなげた白い布のことで、これを手にするのは近親の女性や子どもが多かったようです。位牌を手にするのは喪主と決まっていました。また死者に供えた枕飯は喪主の妻が持つとされていたところもあります。

江戸時代までは葬儀は夜に行われたことが、松明が先頭に立つことでわかります。村の辻で柩を回したり、帰路は往路と道を変える、埋葬に使用した鍬、草履を捨ててくるなど、死霊が家に戻らないようにと、さまざまな呪法も行われました。

現在では霊柩車の使用もあり、本格的な葬列を見ることはなくなりました。寺院に入場する際に寺門から斎場まで、霊柩車に遺体を納める際に自宅または斎場から霊柩車の位置まで、墓地に納骨する際に寺院から墓地まで、と部分的に葬列を組む習慣を残しているところもあります。また、葬列は組まないものの、葬列の役割を発表する習慣だけを残ししているところもあります。

今、火葬場に向かう霊柩車、マイクロバス、ハイヤー、自家用車の列を「葬列」と称することもあります。

〇湯灌

湯灌とは納棺する前に遺体を洗い清めることです。遺体を洗い清める習俗は世界各地に見られます。古い湯灌の形は、病院での看護師による死後の処置(清拭)の登場によりほとんど姿を消し、現在、都市部で行われている「湯灌」は、巡回老人入浴サービスから転じた業者の新しいサービスです。

古い湯灌は、盥に水を入れておき、それに湯を加えた温水を用いて遺体を洗浄しました。

通常適温にするのにお湯に水を加えますが、これと逆の方法をとるので「逆さ水」と言います。作法としては、新しい杓を用いて遺体の頭から温水をかけるというのもありました。

近世以降は、男性の血縁者が茶碗酒(湯灌酒)をひっかけながら行うとか親族の女性が行うなど、近親者の役割とされてきました。しかし古く中世には、湯灌は聖と呼ばれた宗教者が行ったと言われます。中世末期までは湯灌は授戒や剃髪と一連の作法で、死者の霊魂を浄化するために行ったとされています。湯灌の作業中に、読経または念仏が行われたこともあります。

湯灌には、座棺に納棺しやすいように死後硬直を解くという実用的効果もあったと思われます。

〇魂呼び

「魂呼び」は人が死亡したとおもわれたとき、死者の枕元で、あるいは屋根に登って、または井戸や海に向かって死者の名前うぃ呼ぶ習俗です。「タマヨバイ」「ヨビカエシ」などとも言います。

市花田身体から霊魂が離れることと理解されていましたから、身体から遊離していく霊魂を呼び戻すことによって死者の蘇生を願うと共に、その死を確認し、死者を愛惜する儀礼と考えられます。

〇食い別れ

葬儀においては飲食が重要な意味をもっています。例えば「通夜振る舞い」と言われる通夜の飲食、出棺に際して(最近は、葬儀式に先立っての場合も多い)の「出立ちの膳(ワカレノシ、タチメシ、ナキワカレなどとも言う)」、火葬後の「精進落とし(精進上げ、忌中祓い、お斎など

とも言う)」があります。

飲食は人間の交わりを象徴するものですから、死者と食事を共にすることによって、死者と最後の交わりをし、別れを行ったものと考えられます。したがって、こうした飲食の席では、しばしば死者用にもお膳が用意されます。神と食事をすることで神の力をわが身に取りこむ、神人共食の観念が影響しているとの考えもあります。

今では、死者の供養のための振る舞いや、葬儀を手伝ってくれたり、わざわざ参列してくれた人へのお礼の意味が強調されていますが、以前はそうした意味に加えて死者との食い別れという性格が色濃くあったものと思われます。

また、飲食は、死者の魂を鎮め、死の穢れに対抗し、これを祓う力があると信じられていたようです。柩を担ぐ人、湯灌をする人、納棺をする人、墓穴を掘る人、こうした人々は死穢に強く染まるとかんがえられ、しばしばこうした役割を担う人へはご馳走が振る舞われました。

四十九日の忌明に作る「四十九(日)餅」は、他界に転ずる死者の霊との最後の食い別れとも、忌明を期した清めの意味があるとも言われます。

〇耳塞ぎ、年違え

近隣の者がしんだとき、死者と同年齢である者は死の穢れに染まりやすいということで、これを回避するための習俗です。

「耳塞ぎ」とは、餅などで耳を塞ぎ、死の知らせを聞かないようにすることです。ミミフタギなどとも呼ばれ、その餅は後で変わるにながしたりしました。鍋などで耳を塞ぐこともあります。また、ただ単に一度手で耳を塞いでから、その後で死の知らせをきくというところもあります。同年齢者はできるだけ会葬しないで、どうしても会葬するときは耳に餅を挟んで行くところもあります。

「年違え」は豆を食べて年を取り越し、死者とは同年齢でなくしてしまう習俗です。

〇イヌハジキ、イガキ、イキツキダケ

墓地に青竹を囲って覆ったり、垣根を作ったりすることがあります。犬が墓地を荒らさないように作るものだと「イヌハジキ(犬弾き)」と言ったり、忌みが外にでないようにするためと「イガキ(忌垣)」と言ったり、さまざまな表現があります。「モガリ」と称することもあります。

土葬した墓があらされないようにという意図もあったでしょうが、四十九日の間は死霊は荒らぶるもので、これを封鎖しておくという意味もあったと思われます。

また、墓の周囲に49本の卒塔婆をめぐらし、中に霊屋を置くのを「四十九院」と言います。都率天の宝殿を模したもので、真言宗の都率天往生信仰と殯の習俗が結合したものと思われます。

古代の殯は遺体を小屋に安置して白骨化を持つ、いわば風葬でしたが、土葬になってその名残りが埋葬地にこうしたものを作らせたと思われます。火葬が普及するにつれ、こうした習俗は減少しています。

また、埋葬地に石を置き、その後ろに竹を突き刺すこともあります。これは死者が生き返ったときに息をつくためだとして「イキツキダケ」とよばれます。

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