どうして戒名を付けるのか?

先日、担当したご喪家様での話です。

7年前にお父様を送るお手伝いをし、今回はお母様を送る
お手伝いをさせて頂きました。

ご葬儀の打合せをしていく中で、前回のお戒名のお話になりました。

内容としては、付いた文字にしっくりいかなかったという事。
お父様のイメージと少し違っていたという印象があったようです。119232

皆さまは、戒名についてどの様なイメージをお持ちでしょうか。

そもそも戒名とは、仏の弟子になった証だったり、浄土に行くには俗世間のままでは行くことが出来ないので、生前のお名前ではなく、戒名を付けるという意味があります。
しかしながら一般的な戒名のイメージは、戒名の種類(男性:信士・居士・院居士
女性:信女・大姉・院大姉)によってお布施の金額が変わるものと解釈され
ている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

近年、お布施や戒名に関しては、様々な考え方があります。
そもそも戒名は、お世話になっているお寺様に生前に授かり、
「私は仏の弟子となり、教えと規律を守ります」という誓いの証でありました。

しかし、現代では日常生活の中でお寺様と関わるのは葬儀と法事の時くらいで、
そもそもお付き合いのあるお寺様がいないという事から、死後に授かるように
なりました。

お寺様と檀家関係のお話にもなりますが、本来は生前からのお付き合いがあり、
普段からお布施や寄付など、生前お寺への貢献度が大きいと位の高い戒名が授けら
れ、葬儀の時のお布施はそこまで高額ではなかったと聞きます。

現代になってから、お寺様との関わりが薄くなり、貢献度での差がなくなったため、
戒名の位によって、金額に差が出るようになりました。
これが、戒名=金額の差というイメージになってしまった原因に思います。
今回、感じたのは戒名のもう一つの意味。
戒名の文字は、お寺様が生前のご性格やどの様な事をされてきたかなど、その人柄を聞き、文字を選んでいきます。

ご遺族にとっては、これからお仏壇にお線香をあげる際に、いつも見る名前になります。
確かに、イメージに合う文字を使って頂ければ、生前を思いだしながら、手を合わせることができますし、思い出も振り返りやすいかもしれません。

戒名というのは、仏門に入る証という意味と共に、故人を偲ぶうえでも大切な役割を担っているのだなと改めて感じました。

近年は、お寺様も呼ばずに行う葬儀もあります。戒名を付けるということをしない方もいらっしゃいます。

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お寺様との関わりが希薄となり、信仰もなければ、なぜ戒名を付けなければならないのかという考えに至るのも仕方がないことに思います。
しかしながら、ご先祖様が大切にされていたことを引き継いでいく事も残された者の役割なのかなと感じることもございます。

団塊の世代の方たちが、どの様に引き継ぐかによって、これからの葬送文化にも様々な変化が起きてくる のではないでしょうか。

皆さまは、戒名についてどの様に思われるでしょうか……。

お布施の不思議 お布施って何?お布施って必要なの?相場はどれくらい?

今回は、葬儀や法要で準備しなければならない『お布施』について、本来の意味とあり方、相場について考えてみたいと思います。

【お布施の意味】
お布施は菩薩(悟りを求めて修行する人)が行うべき6つの実践徳目の一つとされており、執着心を離れてなされるべきものとされています。お布施には大きく3種類あります。

(1)法施(ほっせ)・・・仏法の教えを説き、精神的な施しを行うこと。こちらは僧侶の務めにあたります。
(2)無畏施(むいせ)・・・困っている人に親切にしたり、不安や恐れを抱いている人に安心の施しをすること。
(3)財施(ざいせ)・・・出家修行者、仏教教団、貧窮者などに財物などを与えること。「仏教の教え」への感謝を表し施すこと。皆さんがお布施としているのはこちらの意味のものですね。

葬儀において、僧侶は読経(法要)を営み、それに対して遺族は感謝して財施で応えるものですが、法要はビジ ネスではなくあくまで法施であり、遺族側も法要への対価としてではなく、財施として行うのがお布施なのです。ですから、「お経料」「戒名料」はふさわしくなく、「お布施」とするのが正しい考え方ということになりますね。

【お布施の歴史】
このお布施、いつ頃からの考えなのでしょうか?古くは皇族が領地(荘園)などを寄付することからきたようですが、庶民がお布施として財物を施すようになったのは、寺院と檀家の結びつきが強まり、キリシタンではないことを証明する寺請制度(17世紀後半)あたりではないかと思われます。

【お布施の渡し方】
お布施は相続税の課税控除対象ですので、証明としての領収書を発行してもらうことが出来ます。しかし、お渡ししたその場で受け取るのではなく、翌日または後日郵送としてもらったほうが良いようです。尚、お車代やお膳料の領収書については確認する必要があります。

【お布施の相場】
現在は、お寺と遺族の結びつきが少ないため、お布施の金額が分かりづらいのですが、お寺や自らの経済的事情を考えつつ、相応の金額を包む必要はあるようです。
わからない場合はやはり直接寺院に確認するしかありません。しかしながら、自分なりに「精一杯」という気持ちが伝わる金額でいいのです。(プレジデント2008.7.16号より)

♦ご葬儀 普通戒名・・
関東 40~50万円
地方 30~35万円

♦ご法要・・・
関東 5~7万円
地方 3~5万円

関東と関西では法要の内容(関西はお月参りがある)が異なるため、一度あたりの金額は関東のほうが高めなようです。直接葬儀社に確認する方法もありますが、基本的にお布施のやりとりに葬儀社が介在するべきではありません。ですが、ご葬儀などでお寺を紹介する場合はご案内させて頂きますし、ご不明な点はお問い合わせ下されば、出来る限りのアドバイスをさせて頂きますね。

高額なお布施で自らを苦しめてしまうことになれば、やはり遺族も故人様にとっても辛いことでしょう。ご遺族でよく話し合ってお布施について考えてくださいね。次回は、『葬儀後の手続きについて』をお送りいたします!